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 『スライ・ストーン Dance to the Music』 [BlackCinema]

 『スライ・ストーン Dance to the Music』
 DVD 新発売。気がかりなので、レンタルで観た。
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 モノは2008年の、オランダ作家によるテレビ番組用ドキュメント。
 ただし、本年度(2015年)の追加シーンもある。
 レンタル版だから、未発表ライヴ映像とか未公開インタビューとかは、残念ながら、付いていない。
 作り手がものスゴイ「スライ・オタク」で、消息不明の伝説的ミュージシャン追跡というストーリーを大げさに押しつけてくるうえに、スライの伝記作家を称する双子の兄弟(作り手を上回る超スライ・オタクのおっかけ)をヒーローあつかいしているので、前半は、ちとしんどい。

 ずいぶん前に、『リ・スライ』という CD を買ったことを思い出す。「Differnt Strokes by Different Folks」がサブタイトルだった。
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 長い時間の断絶をおいて、別のジェネレーションのもつ「音楽」体験との落差にまざまざと直面する想いだった。

 ウッドストックで最も突出して輝いていたグループ。
 その後、五年ほどで失速した。
 ブラック・パンサー党(BBP)は「スタンド」をテーマ・ソングに採用した。
 けれど、政治的急進主義からの介入は、あまりに貧しい引き回しでしかなかった。
  BBP は、メンバーの白人との混成を批難し、
多額のカンパ要求と、
よりラディカルなプロパガンダ路線採用をつきつけてきた。

 後のことは、お決まりの「転落」物語だ。
 精神的迷走、家庭の崩壊、ドラッグによる拘引…。
 60年代末のヒーローたちは、早すぎる死によって、伝説を美しく完成させていった。
 ジミ・ヘンドリツクス、ジャニス・ジョプリン、オーティス・レディング…。
 「30歳以上は信用するな」というテーゼの最高に雄弁で〈生きた〉サンプルだ。
 スライには、その途はなかった。

 スライ&ファミリー・ストーンの軌跡は、R&B と HIPPOP の橋渡しのような位置にあるのだろう。
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 「ランニン・アウェイ」
 これは、スライの妹ロージー・ストーンのボーカルだ。


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