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『トリック・ベイビー』 [BlackCinema]

『トリック・ベイビー』(1972)
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 白人に見える黒人男詐欺師の話。
 「白い肌の黒人」の物語は、古くからあるようだ。
 ジェームズ・ウェルドン・ジョンソン『もと黒人の自伝』(1912)、
ネラ・ラーセン『白い黒人』(Passing 1929) 
などは翻訳されている。
 パッシングとは「白人のふりをして生きる」ことを指す。
 パッシング・ノベルと命名される傾向が(今なお)あるわけだ。
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 アイスバーグ・スリムの原作による『トリック・ベイビー』は、詐欺師コンビの犯罪小説。
 映画は未公開で、知る人は少なく。
 原作が翻訳されたのも、作者の死後。
 話題になるための条件は、残念ながら、そろわずに終わった。
 スリムには『あるポン引き野郎の肖像』というフィルムもある。
 小説も実人生に劣らず「面白い」キャラクターなんだが。


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