30年遅れの映画日誌。映画を観るためには映画館に出かけるしかなかった時代の話。

1984年1月7日土曜 雪
 ジョナス・メカス『ロスト ロスト ロスト』


 四谷 イメージ・フォーラム
 イメージフォーラム(この場合は、雑誌の名前ではない)はまだシアターではなく、四谷三丁目のビルにあった。

 わたしはそこにいた。わたしは見た。わたしは記録した。そして……何もかも喪ってしまった。 歌えユリシーズよ。歌え、きみの夜の放浪を。


 長い、孤独な夕暮れがあった。長い、孤独な真夜中があった。長い、孤独な夜明けがあった。わたしはカメラアイだ。すべてを見、すべてを喪う。


 メカスの基本データはこのサイト。
http://www.amy.hi-ho.ne.jp/morikuni/mekas2.htm


 少しあとに『メカスの映画日記』を入手した。
 神保町の専門店で尋ねたら「ンなもんネーよ」と突っぱねられた。
 「相場はナンボだす?」「7000円」

 むかついて隣の店の店先でワゴンの特価品を漁った。
 そしたらナント。
 あったのである。500円だった。
 ただし、カバーが欠けている。画像は、扉である。


 この本は93年9月に改訂版が出ているが、それも今は絶版。ネットで捜してみたけれど、厳しそうだ。