30年遅れの映画日誌。映画を観るためには映画館に出かけるしかなかった時代の話。
 
 1983年6月30日木曜 雨
 ハル・アシュビー『ザ・ローリングストーンズ』


 ストーンズは『ギミー・シェルター』のようなスキャンダラスなドキュメントがよく似合う。
 ただただコンサートの記録にだけ捧げられたフィルムを望んだのに。
 作り手の解釈なんていらねえんだよ。
 それも自分だけが正義で正しいとのたまわるだけの「教育的メッセージ」なんか。

 アシュビーは『ウディ・ガスリー わが心のふるさと』みたいな良心的左翼映画がせいぜいのところ。
 ストーンズを私物化したアホ映画は恥だよな。