鶴田浩二『暴力団再武装』
 
 佐藤純弥の作品としては、記憶に足りる唯一の作品。
 現代やくざのリアルな「実態」に切りこむ路線なんだが、リアリズムの「過剰さ」に辟易することもあり。
 この作品では、とくにラスト。
 鶴田の「腹切り」シーンにゾッとした。
 どうやら、それが三島事件(1970.11.25)への「批判的造型」であるらしい、と気づくと余計にうんざりした。