スティーヴ・レイルズバック『ヘルター・スケルター』 1977.6

 マンソン・ファミリーの女優惨殺事件を描いたセミ・ドキュメンタリー。
 東京でしか公開してなかったので、無理をして有楽町まで行って観た。
 残ったのは、強烈な後味の悪さだけ。
 マンソンを演じたレイルズバックへの不快感。
 この種の映画にとっては「価値」なのかもしれないが。
 後で知ったことによると、オリジナルは三時間ヴァージョンある。公開版はその半分の長さ。90分でも、我慢できる限度だった。
 レイルズバックは、後年『エド・ゲイン』の主役もつとめている怪優だ。
 悪名高い殺人鬼の「仲間」だが、まったく人間の種類は異なる。それを一人の役者が演じるのは只事ではない。
 という意味では、もっと注目を浴びて当然のスターなんだが……。