2012.12.07 オリヴァー・ストーン『ニクソン』
  

 ストーンのアメリカ史は、この時代を「狂人」ニクソンと「サイコパス」キッシンジャーの時代と命名している。
 「パラノイア」ストーンの罵倒が当たっているかどうかは別にして、ニクソンになりきったアンソニー・[ハンニバル・レクター]・ホプキンズには、ビックリ。

 しかも、ホプキンズは、次に、ヒッチコックになりきってみせて、ビックリは倍倍倍になった。
 そういえば、ウッディ・ハレルソンの扮する『LBJ』が公開される。予告編では、それなりに「化けて」見えたが……。
 昨今は、大統領を演ずる俳優が多すぎて。これも、トム・クランシー症候群(アメリカの癌細胞)の一つですかね。

12.18 ポール・シュレーダー『MISHIMA』
  

 これほど下らないとは、この眼で観るまで想像もつかなかったお粗末。
 下らなさは、市ヶ谷の決起の前、緒方拳とその一行が「唐獅子牡丹」を合唱するシーン(それも、狭い乗用車の中)で頂点に達する。
 こちらはミシマ・ファンではないから、呆れただけで済んだが……。