30年遅れの映画日誌。映画を観るためには映画館に出かけるしかなかった時代の話。

1982年7月24日土曜 晴れ
根岸吉太郎『キャバレー日記』
 吉祥寺

 この年のベスト。

 日活ロマンポルノがロマンポルノであった時代。それは正確にいって、70年代の前半に限られる。この時期に、ロマンポルノの傑作群は集中した。理由は明らかだろう。以降の作品は何なのかというと――要するに、日活ロマンポルノの商標をつけただけの映画だ。

 いじましい青春のドラマ。『キャバレー日記』はじつに久しぶりに、商標ではなくその本質において日活ロマンポルノ以外のなにものでもないところのロマンポルノだった。

 これをネタに映画評論が一本書けた。

 同時代批評6号

http://atb66.blog.so-net.ne.jp/2014-10-17

 併映は同監督の『女教師 汚れた放課後』