ロバート・アルドッチ『ガン・ファイター』 61年製作 公開


 サウスポーのロック・ハドソンと黒ずくめのカーク・ダグラス。
 『ヴェラクルス』の興奮をもういちど、みたいなところもあったのだが。

 ベルトにさしこんだ二連発のデリンジャーを抜き撃ちする……。
 アイデアはいいんだけど、やっぱり首をひねった。
 絵になってない。銃が小さすぎる。


 負けるはずのない決闘に、弾丸をこめないデリンジャーで臨む。
 なんてガンマンの心理的な葛藤も、カッコイイってより、何かつくりものめいていたし。
 これまでずっと儲け役をさらってきたカーク・ダグラスとしては誤算の作品。

 この人のベスト西部劇は、スタージェスの決闘二作を別にすれば、『脱獄』かな?
 翌年の作品で、シナリオは同じくドルトン・トランボ