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アンジェイ・ワイダ『白樺の林』 [日付のない映画日誌1970s]

アンジェイ・ワイダ『白樺の林』1970
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 1977年。ワイダといえば『地下水道』『灰とダイヤモンド』が定番だったが。
 モノクロームのような白樺林の世界。
 かなり後に、岩波ホールで一般公開された。

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藤田敏八『八月の濡れた砂』 [日付のない映画日誌1970s]

藤田敏八『八月の濡れた砂』
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 映画そのものの記憶はごく頼りない。
 ラストシーンしか憶えていない。それも、流れてくる曲のおかげで「眼が醒めた」から。
 帰りに、石川セリのファースト・アルバムを買って。
 二枚目も三枚目も、聴きつづけたのだった。
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渡哲也『無頼』シリーズ [日付のない映画日誌1970s]

渡哲也『無頼』シリーズ
 封切りの時には観ていない。
 藤田五郎の原作は読んでいたのだが。
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 二度目の遭遇は、西陣大映。ロマンポルノの合間に一本入っていた。
 実録ヤクザ路線の「先駆」ということになるが、いかにも季節外れのうらぶれたたたずまいだった。
 おかげで、一年とちょっとのあいだ西陣五番町に棲むいきがかりになった。
 シリーズを通しで観たのは、やはり京一会館のオールナイト。
 何本目かの佳境に来たところで、フィルムがぶちきれて……。復旧に小一時間かかったか。
 ようやくつながったのが、数十分は巻き戻されてしまった場面からだった。
 我慢できずに、外に飛び出した。
 夜明けには、まだしばしの間があった。

http://atb66.blog.so-net.ne.jp/2014-10-25


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ロマンポルノが神話だった頃 [日付のない映画日誌1970s]

ロマンポルノが神話だった頃
 ピンク映画の暗さは、性的失業者の怨念の暝さであったと同時に、低予算フィルムゆえの照明技術の不備でもあった。
 ロマンポルノは、その「貧困性」を突き破った。
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 裸電球の光量から自然の採光へ。ロマンポルノに「革命」があったとすれば、照明の差異が第一のものだった。
 というのは、後智慧にすぎず。
 驚きに満ちた作品群を体験する他なかったのだ。

神代辰巳『一条さゆり・濡れた欲情』
村川透『白い指の戯れ』

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京一会館の床が抜け落ちそうなくらい [日付のない映画日誌1970s]

 床が抜け落ちそうなくらい満員だった。
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 京一会館のオールナイトでやったロマンポルノ特集。
 観に行っただれかが、明け方、その興奮をおさえきれずに報告していたのを、おれは夢うつつに聞いていた。
 市場の二階にあった映画館に溢れかえっていた熱気をそのまま持ち帰ったような口ぶりだった。
 下鴨のアパートでのことだ。学生の出入りが騒がしく活発で、公安のマークにも入っていた。
 京一会館は、歩いていける距離だった。
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 ロマンポルノが神話だった頃。


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クリスチャン・ボルタンスキー「咳をする男」「舐める男」 [日付のない映画日誌1970s]

クリスチャン・ボルタンスキー「咳をする男」「舐める男」
アンダーグランド映画祭 京大西部講堂 1970
三日間連続のアングラ短篇映画上映。
いちばん強烈で忘れられない二作品。
どちらも、仮面の男がただ咳をしている、仮面の男が壁を舐めているだけの映画。
「YouTube」で観ることのできる「HeartBeat」の感触に近いが、もっと不気味な強迫感が強かった。
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https://www.youtube.com/watch?v=Yuux2WNaL-g

他には、西部講堂の想像を絶する底冷え。
帰りに、百万遍の銭湯に飛びこんで、やっと人心地ついた。
伝説の「大晦日ロック・コンサート」が始まる直前のこと。


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ゴダール&若松 [日付のない映画日誌1970s]

ゴダール&若松
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 マオイストだった頃のゴダールと一貫してブランキストだった若松。
 いかにも「時代」の取り合わせだ。
 ゴダールはバリケードのなかで何本か観た。会場で起こる笑いについていけないことが数度。
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 『性賊』『テロルの季節』は、新宿のアンダーグランド蠍座で観たはずだが、記憶のモヤがいっこうに晴れない。
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鶴田浩二『暴力団再武装』 [日付のない映画日誌1970s]

鶴田浩二『暴力団再武装』
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 佐藤純弥の作品としては、記憶に足りる唯一の作品。
 現代やくざのリアルな「実態」に切りこむ路線なんだが、リアリズムの「過剰さ」に辟易することもあり。
 この作品では、とくにラスト。
 鶴田の「腹切り」シーンにゾッとした。
 どうやら、それが三島事件(1970.11.25)への「批判的造型」であるらしい、と気づくと余計にうんざりした。


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鶴田浩二『傷だらけの人生』 [日付のない映画日誌1970s]

鶴田浩二『傷だらけの人生』
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 ヒット曲に便乗して製作されたもの。
 だが、凡作には終わっていない。
 というのも、鶴田やくざ映画路線の総集篇にもなっているからだ。渡世の掟にがんじがらめに縛られる「古い奴」の性格悲劇。
 渡世の兄弟分(義理の弟でもある)若山富三郎を誅して、妹(藤純子)から「人殺し」と蔑まれる。名作『博奕打ち・総長賭博』の役柄は、そのまま鶴田の金看板にもなった。
 以来、同一パターンの「悲劇」ドラマを鶴田は、何度となく演じた。東映やくざ映画の二律背反を、特攻隊世代の屈折をとおして「肉体化」した唯一のスターだ。
 この映画が描くのは、実の父親との対決。ドラマとしては「最後の」パターンだ。鶴田以外の役者では、成立しえないような話になっている。
 もうひとつ、『傷だらけの人生』が忘れられないのは、待田京介、石山健二郎、遠藤辰雄(太津朗)などの助演陣だ。脇役の層の厚さが、東映やくざ映画の興隆を支えていたのだ、とあらためて知らされる。
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ゴダール・マニフェスト 1970 [日付のない映画日誌1970s]

ゴダール・マニフェスト 1970
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 『ゴダールの全映画』芳賀書店 1983.11
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菅原文太『関東テキヤ一家』『まむしの兄弟』 [日付のない映画日誌1970s]

菅原文太『関東テキヤ一家』シリーズ1969-71
菅原文太『まむしの兄弟』シリーズ1971-75
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 どちらも封切りで観た記憶はない。
 後からバラバラに観散らかして、どれがどれとも区別のつかない様相。
 「テキヤ一家」のほうは、健さん着流しヤクザ路線のB級版で、クライマックスに流れる主題曲までついている。

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 その意味で、「まむし」のほうが、意外性の面白さがあふれていた。
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 ラストの「斬り込み」場面の決めセリフは、やくざ映画の定番。
 『昭和残侠伝』では、池部良の「秀次郎さん、ご一緒させていただきます」になる。
 流れ者が、一宿一飯の恩義でイノチを預ける。あくまで格調高い芝居が盛り上がっていくのだ。
 それが『まむしの兄弟』では、「キョウライ、行こけ」。
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 巻き舌のおかしな関西弁で、品位も美学もぶっ飛ばしてしまう。
 死に場所を選ぶ詩情なんてかけらもない。
 それまでの八方破れの極道人生そのままに、仕方がないので殴り込みに決起するだけ。
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 これをホームドラマ的に大衆化したものが『トラック野郎』シリーズだ。


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菅原文太『現代やくざ・血桜三兄弟』 [日付のない映画日誌1970s]

菅原文太『現代やくざ・血桜三兄弟』
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 主役たちが死に華を咲かせた後。
 臆病・卑劣に生き残った荒木一郎が隠れ場所で震えているラストシーン。
 場所は銀閣寺にあったロック喫茶のJIGZAG。
 流れてくるのは、野坂昭如のあの唄で……。

 やれやれ、中島貞夫作品で、皮肉な「やくざ映画批評」が的を射た最高のケースだった。

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菅原文太『現代やくざ』シリーズ [日付のない映画日誌1970s]

菅原文太『現代やくざ』シリーズ 1969-71
 文太が東映で主役を張った初めてのシリーズ。
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 新東宝・松竹時代の作品は知らない。
 『極道』シリーズの若山富三郎の弟分役が、ヤクザ路線の東映に移籍してからの初出演だったか。
 初期は、コミカルな三枚目役、悪役が多かった。
 主演は『現代やくざ』シリーズに始まる。
 振り返ってみれば、『仁義なき戦い』シリーズに収斂していく「実録リアリズム」路線は、このあたりから助走段階に入っていたのだろう。製作側の路線的にも、深作欣二や中島貞夫などの作家的にも、また、文太の個性の面からも、こうした流れは、必然だったといえる。
 『与太者の掟』『与太者仁義』に始まり、『現代やくざ・血桜三兄弟』『現代やくざ・人斬り与太』『人斬り与太・狂犬三兄弟』で頂点をつくった。
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 個人的にいえば、この三作が最高。
 較べて『仁義なき戦い』は、大衆路線にすぎなかった。

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ゴダール『シャルロットとジュール』 [日付のない映画日誌1970s]

ゴダール『シャルロットとジュール』
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 三条通りの木屋町と河原町のあいだにあった小さなビルの地下。
 射手座というミニミニシアターがあって、そこで観た短篇映画。
 ベルモンドの役柄は、『勝手にしやがれ』や『気狂いピエロ』の原型。
 フラッシュフォワードめいた断片の軽喜劇。
 人生のこの時期に起こったすべてがそうであるように。
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テレンス・ヤング『バラキ』 [日付のない映画日誌1970s]

テレンス・ヤング『バラキ』 京都宝塚劇場
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 真夜中に起こされて。
 観に行くと約束していたらしい。
 下鴨のアパートに住んだ数か月のあいだのこと。
 「She Got a Everything She Need. She is an Artiest. She Don't Look Back.」
 たしかに、そう、信じていた時もあった。
 後戻りなど出来るわけがない。
 傷を負ってからでないと痛みがわからなかった日々。
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アンディ・ウォホール『チェルシー・ガールズ』 [日付のない映画日誌1970s]

アンディ・ウォホール『チェルシー・ガールズ』 京都会館
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 熱にうなされて彷徨っていた生き物の記憶を語ろうとするのはだれだ。  
 『復員文学論』のどこかに、これについて言及していた。
 想い出すこともないが、さりとて、忘れ去ることもない。

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山下耕作『関の弥太ッペ』 [日付のない映画日誌1970s]

山下耕作『関の弥太ッペ』  京一会館
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 70年代。
 最もたくさん観た時期だが、資料はまったく残っていない。
 パンフレットを買う習慣を失くした。
 半券をとっておいたり、日録をつけたりするのは、後のことだ。
 ただ、観たという記憶だけから「再現」しなければならない。
 記憶は気まぐれなものだ。
 とくに、この時期に関しては、その濃淡が激しい。
 突然、想いもよらないフラッシュバックに襲われることが……。
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中川梨絵が死んだ [日付のない映画日誌1970s]

 中川梨絵が死んだ。
 かつて、遠い昔。
 『恍惚の朝』『エロスの誘惑』『OL日記 牝猫の情事』(1972)に魅了された。
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 神代辰巳『恋人たちは濡れた』(1973)は、う~~ん。

 アートシアター系の『竜馬暗殺』、菅原文太・小林旭の半端な実録路線『実録飛車角 狼どもの仁義』 (ともに1974)の二本が、日活ロマンポルノ以外の、比較的メジャーな出演作だった。
 こうしてみると、70年代前半のかぎられた3年間が華だった。
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 中川梨絵
 それだけの短い交差でも、忘れられない女優だった。


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無頼・人斬り五郎のテーマ [日付のない映画日誌1970s]

70b.jpg70a.jpg70c.jpg  いまだに、この曲は発禁歌なのかな。

 京一会館の深夜興行で観たのは、1973年か74年か75年だったような。


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