シーズン・オブ・ギュネイ [30年遅れの映画日誌1986]
1986年12月7日日曜 池袋
バングラ・デ・シュ映画
『ペンション』
『ジョルジョ・ディゴル・バリー』
1986年11月30日日曜 晴れ
ユルマズ・ギュネイ『群れ』
神保町 岩波ホール
希望を持ってめざした首都のなかでばらばらに解体してしまう家族。
末の子を雑踏で見喪って、狂いだす父親を捉えたラストのモブシーンが目に焼きついた。
Fuck You Ashuby & Stone [30年遅れの映画日誌1986]
中国映画祭86 [30年遅れの映画日誌1986]
『ヒッチャー』の前に『ヒッチャー』なく [30年遅れの映画日誌1986]
1986年10月1日水曜 晴れ
ジェームズ・キャメロン『エイリアン2』
スティーヴン・スピルバーグ『カラーパープル』
新宿 歌舞伎町シネコン
『カラーパープル』は堂々、86年度わが「ワーストワン」に輝いた。
オールタイム・ワーストに輝かせてあげてもいいな。
1986年10月5日日曜 晴れ
アンドレイ・コンチャロフスキー『暴走機関車』
ロバート・ハーモン『ヒッチャー』
中野
伝説のフィルム二本立て。
『ヒッチャー』の前に『ヒッチャー』なく、『暴走機関車』の後に『暴走機関車』なし……。
ハーモンは最近『ハイウェイマン』があるけれど。
『暴走機関車』のエドワード・バンカー(シナリオ&出演)はいずこに。
1986年10月18日土曜 曇り
テリー・ギリアム『未来世紀ブラジル』
新宿
『子供たちをよろしく』 [30年遅れの映画日誌1986]
新橋 試写
これも『空中ブランコに乗る子供たち』を書いた基本モチーフになった作品。
http://www.amazon.co.jp/%E7%A9%BA%E4%B8%AD%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%81%AB%E4%B9%97%E3%82%8B%E5%AD%90%E4%BE%9B%E3%81%9F%E3%81%A1-%E9%87%8E%E5%B4%8E%E5%85%AD%E5%8A%A9-ebook/dp/B00K55L8XS/ref=sr_1_55?s=books&ie=UTF8&qid=1457300384&sr=1-55&keywords=%E9%87%8E%E5%B4%8E%E5%85%AD%E5%8A%A9
魔王の手からのがれてほしい
子供たちを草地で迷わせたなら
君の行き先は地獄しかない
私の遺品は神に捧げてほしい
扉に名前を刻んでくれ
日曜の朝日のなかを 私は杖をつき
神の御許に召されていくだろう
――Tom Waits 挿入歌"Take Care of My Children"より
『おニャン子・ザ・ムービー 危機イッパツ!』 [30年遅れの映画日誌1986]
1986年9月12日金曜 晴れ
原田真人『おニャン子・ザ・ムービー 危機イッパツ!』
森田芳光『そろばんずく』
吉祥寺
おニャン子クラブのファンだったというわけではなく。
1986年9月27日土曜 晴れ
廣木隆一『盗撮マニア Fridayの女』
ガイラ『美女のはらわた』
吉祥寺
『盗撮マニア』は、ついでに観たって感じだが。
ロマンポルノまだまだくたばらず、か。
この作品については『空中ブランコに乗る子供たち』にごってりと書いた。
『美女のはらわた』は今では、和製スプラッタ・ホラーの草分けという位置にあるらしい。
まあ、特殊メイクはそれなりに頑張ってるなの印象。
当時のホラーは、エロ三割くらいがお約束の路線だったけれど、この作品はエロ七割にものエグイ場面をぶちこんで、あまりパッとしない特殊メイクで仕上げたわけだ。
韓国版『気狂いピエロ』 [30年遅れの映画日誌1986]
1986年8月29日金曜 晴れ
河明中ハ・ミョンジュン『かんかん照り』
金鉉明『アガタ』
スタジオ200の番組中では最も充実していた。
裵昶浩のデビュー作『赤道の花』は、韓国版『気狂いピエロ』だ。
覗くストーカー男安聖基アン・ソンギと覗かれる女張美姫チャン・ミヒの話。
チラシには韓国版『コレクター』とある。
視姦者に向かって「愛してくれる愛してくれる愛してくれる」と訴える女が忘れられない。
『シュリ』や『JSA』などハリウッド風の娯楽アクションで韓国映画ブームの火がついた。
先駆けになったのは、朝鮮動乱を正面から描いたメロドラマ『南と北』だったように思う。
「SPALDING」の赤いロゴ [30年遅れの映画日誌1986]
これは、ゴールデンウイークの番組のようだ。
夏休み、春休み、冬休み、と「マンガ祭り」は、たいてい幼児に連れられて通っていた。
半券が残っているのは、これだけ。
1986年9月7日日曜 晴れ
ジョン・アーヴィン監督、アーノルド・シュワルツェネッガー『ゴリラ』
新宿
これは、逆に、幼児を引き連れて、観に行った。
この日は、最後までおとなしくしてくれていたが、途中で泣き出されて、退場の憂き目にあったことも何回かあり。
長男の手を引いて、重たい次男はベビーキャリーに背負って。
よく歩きまわったものだが、そのうち気に入っていたスポルディングを履きつぶしてしまった。
虚無の洞穴を踏みつけたような違和感に襲われ、焦って靴のウラをみると、哀しくも、底部の赤い「SPALDING」のロゴが剥がれていた。
現行のモデルでは、赤いロゴが「BOBSON」に変わっている。
蜘蛛女のキス [30年遅れの映画日誌1986]
砂のような時を数えて [30年遅れの映画日誌1986]
ジョージ・A・ロメロ『死霊のえじき』 [30年遅れの映画日誌1986]
ジョージ・A・ロメロ『死霊のえじき』
1986年5月7日水曜 晴れ 新宿
リヴィング・デッド三部作の完結篇。
破滅後の世界、ザ・デイ・アフターの物語。
しかし『ゾンビ ドーン・オブ・ザ・デッド』には濃厚だったロメロ独自の終末観がかなり生硬なまま迫ってくる。
煮詰まりすぎちまったかロメロ。
ホラーの職人というより、観念過多の作家であることは確かだ。
むしろ、これは、トム・サヴィーニの特殊メイクが頂点をきわめた作品とみたほうがいいか。
映画史上最凶最高。誇張でも何でもなく断言できる。
ゾンビが人間を襲い、引きちぎり、引きむしり、喰いまくるモブシーンの連続。
観念的な文明批評に傾きかけていた作品世界が、クライマックスにいたってスプラッタの饗宴に爆裂する。
この物凄さを凌駕した映像にはいまだ出会ったことがない。
資料画像は多数あるけれど……。
まあ、気が向いたら、そのうちアップしてみよう。
不眠症を解消するために [30年遅れの映画日誌1986]
不眠症がしつこく治らないので。
よく眠りたいために、入ったオールナイト。
1986年4月26日土曜 曇り
岡本喜八『ジャズ大名』 井筒和幸『犬死にせしもの』
新宿
つまり、『タクシー・ドライバー』のデニーロにあやかったわけだが。
あれは、ポルノばかり観て、もっと絶望的な不眠に陥る男の話。
観ているうちに、これは寝るのはもったいないと想えてきて。
姿勢を正すのだが……。
こちらを嘲笑うかのように、うつらうつらの気持ちよさが訪れ。
脳みそがフェイドアウトする。
そして、いつの間にか、ラストシーンになっていた。
結局、残ったのは、眠ったのか眠ってないのか不明な気怠さばかり。
これじゃ、また、いつもの繰り返しだ。
ただ漫然と暗闇のなかに座って [30年遅れの映画日誌1986]
『ゴダールのマリア』『チャオ・パンタン』『間奏曲』 [30年遅れの映画日誌1986]
その年の冬は暖かくなかった [30年遅れの映画日誌1986]
歩道橋が飴のように揺らいで [30年遅れの映画日誌1986]
黙って、野垂れ死ぬな! [30年遅れの映画日誌1986]
山岡強一・佐藤満夫『山谷 やられたらやりかえせ』
絶え間なく膿のような鼻汁を [30年遅れの映画日誌1986]
山岡強一・佐藤満夫 『山谷 やられたらやりかえせ』
鼻が詰まって、絶え間なく膿のような鼻汁をかみ出す。
脳が溶け出して、鼻腔から洩れてくるようだ。